なりたい自分

 月曜日にランの師匠SさんとSさんの会社の後輩のF君のランニング仲間で、報告会をした。前日、Sさんは板橋シティマラソンで、三時間半ぎりを達成し、自己ベストを更新したお祝いの飲み会。
 Sさんの紹介で小姓町にある、ママさんが一人でやってらっしゃるお店に連れて行ってもらった。
 とてもきれいで感じのよいママが一人で切り盛りしているお店。
カウンターが六席とこ上がりに六席の小さなお店。メニューは無く、ママの手作りの家庭料理をおいしくいただくお店。
 「私はこんな感じのお店がしたかったんだなぁ」と思ったし、「私にもできるかもしれないなぁ…」とも思った。
 なんか漠然とお店をひらきたいとおもっていたのが、具体的にこう、とわかった感じ。
 当然、ど素人の私が、ぽっと出でやれるほど、水商売は甘くないし、大変なのもわかっている。でも、今すぐは無理でも、五年後、十年後の夢としてなら、追いかけてもいいんじゃないかなぁ…
 と思っていた。なんか自分の将来に光が差したような気がしていた。
 
 今日バイトの帰り、買い物に行ったら偶然バウアのおば様にお会いして、そのままお宅によって、少しお茶を飲んできた。
 あまり深く考えることなく、お茶のみ話の一つくらいのつもりで、私のこのまだ夢ともつかないような、いつかお店をしてみたいんです、というようなことを話した。もちろん賛成してもらえるとははなっから思っていなかったけど、かなり本気で反対された。
 水商売なんてとんでもない。料理を出すなんて、素人にできるわけない。娘のことはどうするの?水商売のとこの娘なんて、いいとこにお嫁にもらってもらえなくなるよ…  …  …
 家族を犠牲にしてまでするのか?長谷川のうちに泥を塗る気か?

 なんの力ももたない私は、反論することはできなかった。

おば様は私や私の家族のことを思って、苦言を呈してくださったのだ。
私がお店をするにしても、しないにしても、いろんな力をつけていかないとね。
財力、人力、実力。どれも今の私には足りないなぁ…
体力だけは人並みなんだけどね。
 やっぱり体力だけじゃ、だめ。みたいだね